私は社会人になってもうすぐ10年になるが、これまでの社会人生活を振り返ってみて仕事で心がけていることを書く。
できるだけ現場を見る
情報システム部門に所属していると、社内からよく障害の連絡が来る。具体的には、「ネットワークにつながらない」や「印刷できない」といった内容。もちろん遠方だと状況を直接確認するのは難しいが、すぐに確認できる距離であれば実際に障害の発生している現場を見て状況を確認している。
例えば「ネットワークにつながらない」という障害では、私は以下のような原因があるのではないかと考える。
- LANケーブルが抜けている・緩んでいる
- 誤ったネットワーク機器に接続している
- IPアドレスの重複
- DHCPのIPアドレス割り当て上限台数を超えた
- 一時的な不具合(再起動すれば治る)
他にもいろいろ考えられるが、とりあえずこんな感じ。ある程度情シス歴が長くなると、話を聞いただけで「なんとなくこれが原因かも」と分かってくる。
どのような障害のときに何が起こっているかを体感することで、今後同様の障害が発生した際に原因の切り分けがしやすくなる。なので、私はできるだけ現場で状況を確認するようにしている。
人の言うことを信用しすぎない
情シスなりたての方だと「現場に行かなくても人の話を聞いたら分かるだろう」と思うかもしれない。しかし、人は曖昧な生き物なので正しいことを言っているとは限らない。
例えば先ほどの「ネットワークにつながらない」という障害だと、過去に「LANケーブルはしっかり差している」と聞いていたのに実際は抜けていたことがあった。本人に詳しく確認すると、「LANケーブル」と聞いて相手が指を差していたのは電源ケーブルだった。
このように、こちらの話している用語と相手が話している用語の認識が違うことがある。「そんな間違いある?」と思うかもしれないが、世の中そんなものだと思っている。我々が思っている以上にITのことを知らない人は多いし、思わぬ勘違いをしていることも多い。
ある程度情シス歴が長くなると「この人が言っているケーブルって別のケーブルのことでは…?」と感づくことがあるが、情シスなりたての人がそこまで思うのはなかなか難しい。なので、「なんか話が合わない」と思ったら相手が勘違いしていないか疑ったほうがいいかもしれない。
調べたことを記録する
人は忘れやすい生き物なので、苦労して調べたこともいつの間にか忘れてしまう。なので、障害時に試したことや調べた内容をまとめ、ノートや電子データに残しておく。
私は、記録を残すときは「未来の自分が読んで伝わるか?」を意識しながら書いている。やってみると分かるが、この作業はかなり頭を使う。うまく言葉で説明できないようなら、参考にしたWebサイトのアドレスを貼り付けておくだけでもいいだろう。とにかく後で見返せるという点が重要。後で見返せることで同じような問題に直面したときに調べ直す必要がなくなるので、楽に対応できるようになる。
おわりに
社会人になってからそんなに変化なくね?と思っているが、こうして振り返ってみるといろいろ学んだことはあった。職種にもよるのかもしれないが、社会人になってからもわりと勉強している。なので、学生でなくても何かしらの学びは続いていくものなんだなと思った。